1足目製作-神戸の靴メーカーとの出会い
3話目/5話
数あるメーカーの中で四国の子供靴メーカーに問い合わせの電話をしたところ、神戸の靴底メーカーさんを紹介して頂きました。
子供靴メーカーさんは、全くどこのだれとも知らない、しかもいきなり電話したにも関わらす、話をつないでくださり、そこで神戸にある藤原加工さんをご紹介頂きました。こちらはもともと靴底の老舗メーカーさんです。2代目の現社長さんになってからは、履きやすい婦人靴も手掛けるようになったとのことでした。有名スポーツ選手の靴底(海外在住)も作っているとのことでした。
気さくな社長様はどこの馬の骨ともわからないシロウトの企画書をみて、少量でも作ってくださると言ってくださいました。
初めての電話から5ヶ月後、神戸まで「白い恋人」を持って会いに行きました。社長様のお話によると、大学生のころ、北海道へ旅行へ行き、見ず知らずの方にすごく親切にしてもらったので、その恩返しだということで私の話を聞こうと思ったそうです。おまけに晩御飯までごちそうになり、すっかり良い気分で初めての神戸を満喫しました。
こちらのメーカーさんとは足かけ2年がかりで美足シューズが完成しました。
靴設計の際、大手メーカーではパソコンのソフトウェアCADCAM(キャドカム)で設計しますが、町の工場での靴づくりは、初めに絵を書いて作っていきます。なんでもそうですが、最終的にアナログの方が早いし味があったりしますね。
そしてなんどもやりとり、試作を繰り返してやっと完成。しかし想いと販売を結びつけるのは難しいということも分かりました。
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実は最近、この美足シューズがひそかに売れ始めています。
外反母趾でもヒールのある靴を履きたくても足の裏や足の幅が合わず、幅広靴を履けばカカトが脱げるし、という方にピッタリだったのです。
オープントウで幅が調整できる本革仕様でレースアップ。カカトはゴムになっているので楽ちん。やっと私の思いが伝わるようになってきたなーと嬉しいこの頃でございます。
2足目製作ー青山の老舗メーカーとの出会い
東京でも青山にある「カルツェリアホソノさん」へ伺いました。
創業者の細野勝さんは有名な「ロンドンブーツ」の考案者です。当時の価格で1万8千円~3万8千円もするブーツを1万足も売ったというからものすごい方です!どれだけブームだったのでしょう!※1975年当時の平均初任給は約8万8千円だそうです。
ほとんど海外産の靴が売られている中で、店舗内の職人さんが丁寧に手作りしている数少ない老舗有名店で、細い幅の靴も作って下さる本当に貴重なお店です。
こちらではキルティング仕様のサンダルをSからLLまで製作して頂きました。黒のエナメルコンビ、白とベージュのエナメルコンビです。上品でおしゃれなデザインに仕上がりました。
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